私自身20年以上もの看護のキャリアを通して、小児期から老年期までの急性期医療を経験してきました。急性期医療を経験する中で更なるスキルアップのため、呼吸療法認定士やNST専門療法士の資格を取得し経験を積んできました。その実務経験の中で感じた、若年層の癌増加と終末期に限らず自分に何かあったときの延命治療に対する意識の希薄さは、現代社会の医療と倫理における深刻な問題と感じました。また、入院患者さんやご家族の精神的フォローをする中で心理分野にも興味を持ち公認心理師の資格を取得しました。
このような背景から、私は健康事業も積極的に行っていくことが必要だと感じています。WHOは健康の定義を「健康とは、肉体的、精神的及び社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます」と定めています。癌予防や早期発見のための啓発活動、健康診断の推進の必要性があり、食生活や運動、ストレス管理といった日常生活での健康維持にも焦点を当て、総合的な健康促進を目指すため予防医学の学びも深めております。肉体的だけでなく精神的健康、社会的健康のため今までの看護師経験を活かし公認心理師として皆さまの健康促進のために活動していきたいと考え会社設立を決意致しました。
また、看護師として働いていた中で感じたのは終末期の意思決定支援の大切さです。死は避けられないものとして、その時期や状況は誰にも予測できません。この不確実性が存在するからこそ、後悔しない人生を送るための準備は事前に整えておくべきです。リビングウィルやアドバンスケアプランニングといった事前の医療意志決定は、そうした準備の一環として非常に重要です。
人々が自分で選択できる多様な選択肢を提供し、その意義と大切さを啓蒙することが、私の使命だと考えております。この使命を果たすためにも、健康事業と終末期ケアに関する啓発活動を推進し、人々が自分の生涯においてどのような医療を受けるか、あるいは受けないかを、自分自身でしっかりと考え、事前に準備できる環境を整えたいと思います。
それが、多くの人々にとって後悔のない人生を築くための第一歩であると信じています。よろしくお願い申し上げます。
合同会社APP LIFE代表 町田元子